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Android Android-x86 Chromium OS 上級者

ThinkPad X200にAndroid-x86をインストール

SATAインターフェースまわりが故障して、引退を余儀なくされたThinkPad X200(といっても、もう9年前の機種ですが)
以前の記事で、USBメモリにChromium-OSを入れて復帰させたことは最近の話題。

が、Chromium-OSはWebOSなので、やっぱり使いづらい部分がいくつか。
画像加工であったり、動画再生、音楽再生、いろいろ工夫してみましたが、やはり常用は難しい。
SNS投稿も画像使うコト多いですし。

ということで、今回はx86環境で動作するフリーのAndroid-OSの「Android-x86」を試してみました。

結論から先に書くと、えらく手間はかかりましたが、かなり満足のいく環境が作れました。

Andoroid-x86のイメージをダウンロード

まずは、Android-x86のホームページに行きまして、isoイメージをダウンロードしてきます。
最新のAndroid7のRC1が出てますが、まずは安定して動いてほしいのでAndroid6のR3、それも32bit版を使ってみます。

それをWin32DeskImeger等のフリーの書き込みソフトを使って、USBメモリに書き込みます。

PC本体(HDD)にインストールせずに、USBメモリ上から起動するLive動作で試した見たところ、かなり快適に動作します。
これなら常用できるレベル…ということでさっそくインストールを実行。

うちのX200は故障で内蔵HDDは利用できないので、別のUSBメモリを用意してそこにインストールを実行、すぐに起動。

おなじみのAndroidの初期設定画面がありまして、いつものgoogleアカウントでログインし、普段使ってるアプリをインストールしてみると、きちんと使えることを確認できました。

取説がないので、あちこち触りながらPCでの操作を探ります。
一通りいいかな…というとこで一旦、電源オフ。

が、ここで問題発生。

再度電源を入れても起動しません。

ネットで情報集めると、どーやらインストールされるブートローダー(GRUB)が、USBメモリ上のEXT4でフォーマットされたパーティションを起動できないらしいとのこと。

試しに、USBメモリを他のPCのパーティション編集アプリを使ってEXT3でフォーマットして、インストールしてみると確かに起動する。
が、いろいろエラーが頻発して動作が安定しない。

というわけで、こちらのサイトを参考にさせてもらって、EXT4パーティションに手動でAndroid-x86をインストールしてみました。

まずはubuntuを用意

EXT4パーティションを扱ったりするので、linux環境(ubuntu等)が必要なんですが、最近は使用頻度が低いので実機では用意してなくて、とりあえずVmware上で試してみましたが、仮想環境経由だとmountやformatが上手くいかず断念。

次にThinkPad X200に外付けHDDを付けて、そこにubuntuをインストール。
ここでもトラブルが先に出ました、isoイメージをDVD-Rに焼いて起動しようとしたんですが何故か起動せず。
仕方ないので、今度は別のUSBメモリにイメージを展開して起動すると今度は上手く行く。

画面の指示に従って、ubuntuは無事にインストール(詳細は割愛)。

再起動してアップデートが上手く行ったら、久しぶりにターミナルを開いてコマンドラインから、USBメモリへのAndroid-x86のインストールを開始。
久々のlinuxターミナルなので、コマンドあらかた忘れすぎてて、googleでコマンドオプション検索しながらのインストール作業。

ただ、作業自体は「USBメモリのフォーマット」「Android-x86のインストールイメージの展開」「必要なファイルをUSBメモリにコピー」「GRUB2をインストール」と単純なもので、そんなに手間ひまでは無いかも。

調べたりなんだりしながらだったので時間かかっただけ。

Android-x86起動

ドキドキしながら、ThinkPad X200にUSBメモリを挿して電源投入…今回は妙なエラーも出ることなく、無事にAndroid-x86環境が起動。

タッチ操作はできませんが、12.1インチのキーボード・トラックポイント付きの大型タブレット端末として利用可能になりました。

Core2Duoなんて大昔のCPUですが、そもそもモバイル前提のAndroid自体は軽いOSなので、実動作で不満はほとんど無し。
たぶん、ゲームとかやると性能不足露呈しそうですが、それはぜんぜん目的ではないですし。

画面表示は非常に安定していて、Chrominu-OSのようなチラツキは一切なし。
実用十分な品質での表示です。

日本語表示は問題ないですが、入力のためにはgoogle日本語入力をgooglePlayストアからインストールします。
ちなみにgooglePlayストアは、設定なしで最初から利用できます。

インストール後、キーボードと入力方法のところでgoogle日本語入力を指定して、物理キーボードのところで日本語109Aを指定すれば、半角/全角キーでの日本語/英語切り替えもできるようになります。

トラックポイント環境復活

とうわけで、個人的評価の高い旧ThinkPadのキーボードとトラックポイントを再び利用可能になりました。
googleKeepやWordPressといった文書入力系アプリを中心にいろいろ試してみてます。

一つ残念なのはセンターボタンによる上下スクロールには対応していないようで、単純に左クリックと同じ動作になること。
またアプリによって、センターボタンへの対応が違っていて、Chromeアプリでは一切対応せず、押しても反応なし。
残念ですが、フリーOSにあんまり贅沢言っても仕方ないので、ここは妥協しどころ。

ファイラーアプリのX-ploreはタブレットモードで2ペイン表示されるので、凄く使いやすい。

Chromeは安定してますが、Firefoxがかなり不安定でちょっと実用にならず削除。
Amazonプライビデオは起動後すぐにエラーで終了します。
余計な常駐アプリはゼロなので、ほぼクリーンな環境ですが、すべてのアプリが安定して動くというわけではないので、そのへんは自己責任で試していくしか無いです。

古いPCの再利用に最適

一時期、Intelが積極的にAndroidタブレットに進出してた時期がありましたが、現在は撤退済み。
x86系Android端末がこの先盛り上がっていくってことはないでしょうが、Android6が、このレベルで使えるとすれば、古くなったPCの再利用としてはベストチョイスの一つ。

Chromium-OSはWeb機能に限定されますし、ubuntuはサーバー系機能やlinux関連の機能を使わないのならそんなにメリットなし。
その点、Android-x86であれば、豊富にリリースされているgooglePlayストアのかなりのアプリが利用可能なので、非常に実用性が高い。

USBメモリへのインストールには手こずりましたが、そもそも万人向けの選択肢では無いので、興味のある方はネットで情報収集して試してみる価値は十分にあります。

正直、最近のノートPCは薄く軽くが至上命題になってて、キーボードのキータッチの良し悪しは全くお話にならないレベル。
Android-x86なら、少し昔のPCを十分実用レベルに引き上げてくれますので、興味のある方はぜひ。

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