秋田県男鹿市のパソコン教室「ら・く・か」でございます。
「田舎でこそ活きる」を目標に、豊かなITカントリーライフを提案してまいります。
昨日に引き続き、プリンタに関しての更新です。
もう、自宅で写真印刷するのは、そろそろ終わりになるのかもしれません。
日本でカラーのインクジェットプリンタが急速に普及していった背景には、年賀状印刷の需要と合わせるように、写真印刷品質が向上したことが主な要因であったかと思います。
すでに目視でプリンタ印刷なのか写真なのかを判別するのは不可能ですし、最初の頃に問題になった色褪せるのが早いという問題も、インク技術の向上で改善しています。
そういう意味では、自宅で写真を印刷することは推奨されこそすれ、終わりになる要因はないと思われるかもしれません。
1.コストの問題
自宅のプリンタで写真印刷を行う場合のコストは、インク代と写真印刷専用の用紙代(L版)になります。まとめ買いをしたりお得なセールを狙ったりして、いろいろ工夫はできると思いますが、メーカーの公称値としては16~22円(CANON MG6330)となっています。
十分に安いようにも見えますが、実は強力なライバルがいます。
実はインターネット経由でプリントするサービスが、圧倒的な低コストを実現しています。
たくさんのサービスが乱立しており、1枚10円以下のサービスもありますし、大手のサービスであっても通常1枚30円なものを、キャンペーンとして1枚10円という値段をつけていたり。
もちろん、注文からプリントして郵送するので、若干の時間はかかりますが、スピードよりもコストを優先したい場合は自宅のプリンタで印刷のは高くつく、ということになります。
2.マインドの問題
写真を撮るという趣味は、かつては銀塩写真を現像して、引き伸ばして、プリントして、となかなかに手間暇もお金もかかる趣味でした。
できあがったプリントは、ただ眺めているだけでも十分に満足感がありました。
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ところが、デジカメが普及し、携帯電話でも写真が撮れるようになり、さらにスマートフォンなら撮影した写真を素早くインターネットに公開して共有できるようにまでなりました。
そうして共有した写真を、インターネットを通じてコメントを付けたりして楽しんでいます。
写真を撮るという行為の最終結果が、プリントしてアルバムやフレームに飾ることではなくなってしまった、ということです
実際、TwitterやFacebookというソーシャルサイト(交流サイト)では、スマートフォンで撮影した写真があふれています。
また、かつてのように現像やプリントする必要がなくなったので、写真を何枚撮影しても、かかるコストは0円です。
今は「あえてお金をかけなくても写真は楽しめる」という意識で捉えられているのです。
というわけで
デジカメで撮影して、プリンタで写真印刷という流れは、かつてはパソコンを覚える動機のひとつでありましたが、最近は年配の方でも、ブログへの投稿方法を教えてほしい、という要望に変わってきています。
もちろん、今すぐに写真を印刷して手渡してあげる、というような用途はあるとは思いますが、絶対数として少なくなってきているように思えます。
このような流れを受けてかどうか、プリンタメーカーも、かつてのように写真印刷を前面に押し出すことは少なくなってきました。
また、写真印刷をするのであれば比較的厚手の用紙を使用したほうが良いのですが、今の機種はコストダウンの影響で、あまり厚い用紙を扱えない機種が増え始めています。
今後、10年程度で、家庭で写真印刷を行うという需要は、急速に減少していくのかもしれません。