ZEN3アーキテクチャのCPUが登場してすでに1年以上経過したこともあって、前々から狙ってた5600Xの値段が下がってきました。
前回のPC自作時にはパフォーマンスよりコストを優先してZEN+アーキテクチャの2600でしたが、今度は長期利用を想定してのチョイス。
おそらく5年以上は現役で頑張ってくれるはず。
スリリングな自作PC
というわけでネットショップから届いたRyzen5 5600Xをさっそく交換してみました。
マザーボードはASROCK B450M SteelLegend。
BIOSは最新のP4.30に更新済み。
AMD Ryzenの場合はバックプレート方式なので正直CPU換装は面倒です。
いったんマザーボードを取り外して裏からプレートを抑えながらの取り付け作業が必要です。
最初、面倒がって裏側に厚紙を挟み込んで…とかできないか試行してみましたが、あまりうまくいかなかったので、ここはおとなしくマザーボードから取り外して作業するのがよさげです。
トラブル発生
グリスの塗り替えなどを行ってそれでは電源を入れてみると…起動しません。
ファンの類は回り始めますが、画面も出力されず、しばらくすると一旦電源が切れる音がして、再びファンが回り始める…の繰り返し。
配線など見直してもおかしなところはなく、やや…これは久々に自作PCらしい展開になってきたかな、と。
トラブル続発
原因切り分けのために、いったん元のCPUに戻します。
が、ここで第2のトラブル。
今度は電源も入らず。
これで原因切り分けがかえって面倒な事に。
マザーボードの破損?
電源の不調?
電源スイッチの接触不良?
うぅ…
まぁ、こーゆーときは焦ってはいけないので、一旦休憩をとってお茶飲んで落ち着きます。
そこで元のCPUを外してみますが、クーラーと一緒に簡単に取れてきます。
裏面を確認してみると、なんとCPUのピンが数本曲がってます。
あーこれが原因だ。
CPUピン曲げを手作業で修正
原因はわかりました。
状況は悪いですが、なんとかしないと。
治るかどうかははなはだあやしいですが、曲がったピンはまっすぐにすればいい。
折らなければなんとかなる…
というわけで精密ドライバのマイナスと虫眼鏡を駆使して修正してみました。
けっこう本数多かったので苦戦はしましたが、1時間ほどの作業でなんとかソケットの中にすぽっと収まるぐらいに修正。
恐る恐る電源を入れてみると…無事起動いたしました。
はー流石にこれは焦る。
原因切り分け対策実施
元のCPUに戻して起動しましたのでマザーボードの破損などではないことは確認できました。
あとは一つ一つ切り分けていく…と。
CPUをもとにもどす前に電源、ケースは変えてみたのでこちらも問題なし。
CMOSクリアなんかも試してみるも変化なし。
どうしても5600Xだと起動しません。
もしか初期不良か…などと思い通販のサポートページに症状なんかを書き込み始めてしまう。
環境を伝えるためにCPU、マザーボード、GPU、電源、メモリなどの機種を書き込んでいく…
ん?メモリ?
そういえばメモリは変えてなかった。
最近はあんまりメモリの相性で起動しないというコトもないかと思ってそのままにしてましたが、手元に16GB一枚余ってるのがあったので試しに交換してみると…
起動した!
原因はメモリ相性
起動しなかったのはCFD販売 DDR4-3200 16GBx2のメモリ。
差し替えて起動したのはCorsair DDR4-2666 16GBのメモリ。
CPUのスペックがあがって、メモリとの相性がシビアになってきたのか?
なにか具体的な原因ではなくて相性による動作不良は、自作PCでは当たり前のコト。
ただ割とそういうケースに当たるコトがなかったんですが、今回は久々に症状に見舞われました。
とりあえず起動さえしてしまえば、あとは特に問題はありません。
初回起動時に、Windows11のためにfTPMをオンにしてたので、CPU交換によってそれがリセットされますがいいですか…的なメッセージ出たのでそれはYesを選択。
(BitLockerなどの機能を使ってなければたぶん問題ない)
あとは初回ログイン時にピンコードの再設定を指示されたので、もしかするとこのピンコードの保管にfTPMを利用してたのかも。
まとめ
Ryzen5 2600→5600Xの交換時の起動不良はメモリ相性が原因
CPUピンの折り曲げは精密ドライバーなどで修正可能
というスリリングな案件となりました、今回のCPU交換。
今回は、電源も以前に購入してた80PLUS Platinum認証のフルモジュラータイプにして、ケースも長年使ったKEIANから、多少は新しいCoolerMasterに交換しましたし、マザボとストレージ以外はほぼ新品みたいな状況になりました。
(購入したのはCPUだけですが)
うちでも仕事にメインで使うのはThinkPadで、だんだん自作PCを手掛ける人の数は減ってそうですが、趣味PC用には今後も続けていこうかと思ってます。
いろんなコト経験できますので。