男鹿のパソコン教室「ら・く・か」でございます。
今日はパソコンの音質についてのお話です。
意外というべきか、当然というべきか、普段、見過ごされやすいのがパソコンの音楽性能。
パソコンとオーディオの相性は悪く無いです。
特に近年、全く無縁と思われていたピュアオーディオの世界の人たちが、今、PCオーディオの世界に入ってきています。
パソコン本体の音質は悪い
まず、パソコン本体の音質は非常に悪いです。
カタログ等を見てると「名門オーディオブランドと提携」と称して、harman/kardon、dolby、ONKYO、YAMAHAあたりのロゴをつけて高音質をうたっている機種もありますが、基本的に今のパソコンには高音質は望むべくもない状況です。
かつてのCRTディスプレイのようにスピーカーのために大きなスペースをさけるようなら別でしょうが、今のノートパソコンに口径の大きなスピーカーを搭載したり、音を豊かにするためのエンクロージャースペースを取る余裕はありません。
では、PCオーディオの高音質はどうやって実現されているのでしょうか。
後付け機材で高音質を実現
PCオーディオではパソコン本体ではなく、後付け機材で高音質を実現します。
具体的には、パソコンとオーディオ用アンプをUSBケーブルで接続するのです。
こうすることで、パソコンのデジタルデータを、そのままオーディオ機材に引渡し、そこで高音質な音を再生してもらうという仕組みです。
USBアンプ、USB-DACと呼ばれる機材がそれにあたります。
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こうした機材は、お値段は高めですが、それに負けない高音質を実現してくれます。
パソコン本体や数千円で買える程度の機材との違いは、素人でもはっきりわかりますし、一度聴いてしまったら、なかなか元の環境には戻れません。
音楽再生はもちろんパソコンでテレビ録画/視聴を考えている方は検討に値すると思います。
さらに超高音質のネット配信
現在の音楽の音質基準であるCDオーディオは、既に登場から30年を経ています。
本来であれば、SACD(スーパーオーディオCD)という規格がその後継になるはずでしたが、これは全く普及しておらず、今後にも期待できない状況です。
とはいえ、CD以上の高音質ソフトを待ち望んでいる人は少なくなく、しかし、ビジネスとして成り立っていないというのが現状です。
そこで注目されたのがインターネットを使ったパソコンへの音楽配信です。
ディスクとして流通させるにはコストが掛かり過ぎるSACDも、ネット配信としてなら少数ユーザー向けにも提供できる、という仕組みが生まれました。
その音楽ファイルはDSD形式と呼ばれ、CDのリニアPCM形式に比べて遥かに高音質な音源が提供されています。
まだ提供数は限られていますが、継続的に配信する仕組みが作られつつあるので、今後の普及が期待できます。
特に、先程あげたUSBアンプなどを販売しているメーカーが、こうした配信サービスに積極的に動いています。
ONKYOやKORGといった日本のメーカーも参入していますので、これから面白くなってきそうです。
というわけで
パソコンは、長いこと高音質再生という意味ではオーディオマニアとの距離を作ってきましたが、今や最も高音質なオーディオ再生環境となってきました。
こうした、新しい価値が生まれてくる状況は、見ていて非常に面白いです。
iPodやWalkmanでしか音楽を聴かないという方も、機会があればこうした高音質再生環境を整えるのは悪くない選択です。
投資に見合った満足度を得られるのは間違いないです。