次期Androidにも搭載が決まったBluetoothのサウンドコーディックLDAC。
最大990kbpsと、従来のコーデックに比べても広い帯域で転送できるのが特徴で、今までのBluetoothによるオーディオとは段違いの高音質を実現…っていううたい文句。
さすがにハイレゾをそのまま…っていうわけにはいきませんが…
うちでもLADCに対応したXPERIA Z4と、BlietoothスピーカーSRS-X33があるので便利に楽しく使わせてもらってるんですが、問題がなくもない。
環境、利用方法によってけっこう接続の途切れが発生するんですね。
音楽をじっくり聞いてる時に一瞬だけにしても音が途切れるっていうのは、やはり興ざめ。
これは、なんとかしておきたいということで、いろいろ試してみました。
ちなみに使用した機材は、上述のZ4とSRS-X33、電波環境は田舎の一軒家なので、自宅の11bgnの無線LANルーターが一つだけ稼働中で、他の機材は電源オフでなるべく干渉しないようにセッティング。
ハイレゾ音源はXPERIAのCMで使用してる「VOCIES」がmoraでハイレゾ音源(FLAC 96.0kHz/24bit)として無料配信されてるので、こちらからダウンロードして使用。
けっこう多彩なアレンジバージョンでリリースされてるので、同じ曲なんですがアレンジの違いだけでもけっこう楽しめる。
LDAC使用中は音楽再生に専念させる
結論からは言えば、音楽再生中は極力他のアプリを起動しない…これで、ほぼ途切れは発生しなくなります。
音楽再生を始める前に、起動中のアプリをすべて終了させとくのが、一番効果があるようです。
XPERIAなら、アプリ履歴から一括で終了してから「ミュージック」アプリを起動するのがよさげ。
途切れが、あったとしても1アルバム(1時間くらい)再生中に1回あるかないか程度。
これなら、スマホの通知(メール、SNS等)に比べても誤差範疇ですし十分に許容範囲。
他にも同じ2.4GHz帯の電波を使うWi-fiを停止させたり、ルーターの電源を切って接続したりとかも試しましたが、こっちはあんまり結果に影響せず。
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調べてみるとLDACのエンコード処理自体は割と軽いらしく処理落ちが原因ではなさそうです。
実際、長時間再生させても(発熱で有名な)XPERIA Z4が過熱してる様子も無いですし、バッテリーが異常に消耗するっていうこともない。
おそらく、データを送り出す伝送系(BluetoothやWifiなど)の実装で処理遅れなんかが起こってるのかも…と推測してます。
あんまりレイテンシー(音声出力の時間的遅延)が大きくてもまずいでしょうし、そのへんのせめぎ合いはありそうな気がしてる。
あと、アプリは終了させたと言ってもメールやメッセンジャー系の常駐アプリは動いてるわけですし、そのへんが時々邪魔してる可能性も無くはない。
「音質優先」ではやはり途切れる
LDACには接続するモードが3つあって「接続優先」「標準」「音質優先」とありまして、それぞれビットレートを330kbps、660kbps、990kbpsと状況に合わせて切り替えらる。
「接続優先(330kbps)」なら、上記の通りほぼ途切れるコトは無いんですが、「音質優先(990kbps)」だと、やはり1曲の途中で0~3回程度途切れる。
「標準(660kbps)」も、途切れは発生する(0~1回程度かな)。
このあたりは、専用機でもないですし、あくまでマルチタスクのスマートデバイスと考えると、許容すべき範囲なのかも。
そもそもSRS-X33は、LDAC対応ですがハイレゾ再生には非対応なので、そこまでこだわる必要も今は無い。
また、XPERIA Z4はスマホで最初にLDACに対応した機種なので、現行機種ではいろいろ改善されてる可能性もあります。
そーゆー意味では、どっちかというと専用機であるWALKMAN Aシリーズに興味あり…です。
今までは、内蔵ストレージが足りなくて、自分の用途(全ライブラリ持ち歩きで50GB以上必要)には使えませんでしたが、現行機種はmicroSDカードにも対応したようですし、これで「音質優先(990kbps)」でどうなるのかはちょっと試してみたい。
今後、LDACに限らず、ハイレゾに対応した広帯域伝送ができるコーディックに注目が集まっていくのは間違いないところ。
今は、LADCに対応してるのはモバイルオーディオ関連の機材が主流ですが、それは既存のBluetoothのコーディックがSBCという古い規格に縛られて高音質を実現する手段が無かったから。
LDAC対応システムコンポなんかが増えてくれば、イージーリスニング環境あたりを手始めに、音楽再生環境ががらっと変わっていく可能性もありそうですし、このジャンルの普及にはちょっと期待してます。